妄想世界の住人になった少女は禁断のリンゴを齧り永遠の眠りにつく

同人作品では、絵にストーリーを記述して、紙芝居仕立てに物語世界を構築する手法が盛んだ。コスプレ作品も、スライドショー機能を利用して、物語を展開する作品は、数が少ないものの存在する。コスプレイヤーや作品の世界観が手に取るようにわかり、芸術作品と呼べる趣のものもある。正しい世界の最新作「白雪少女」は、コスプレイヤーのRUKAさんが主演する永遠の眠りについた少女の物語だ。

少女は、現実世界が嫌いだった。特に学校が嫌いだ。アリスに憧れている少女は、ナルコレプシーとなって夢の中で理想の姿へと近づいていった。憧れの金髪となり、かわいらしいドレスを身に着けた少女は、かわいい雑貨や読みたかった本に囲まれた、自分が望んだ理想の世界の住人となった。そこでは、時間は進まず、日は暮れず、そして自分はかわいらしいままだ。自分がいるべき場所を発見した少女は来る日も来る日も好きなことをして暮らしていたが、ある日長い眠りの世界の扉を開ける鍵を発見した。そして、傍らからリンゴが向こう側の世界へ転がっていく。「私を食べて」。拾い上げたリンゴがささやく。少女がリンゴを齧ると、夢の中でも眠りにつき、二度と少女が目覚めることはなかった。

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白雪少女
正しい世界

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2012年02月01日 23時54分