廃墟と化した1907年のNYを舞台にしたスチームパンクAVG

原因不明の大災害によって廃墟と化した旧・重機関都市ニューヨーク。 そして、誰も知らない地下世界・紫色の空が広がる消えたはずのニューヨークを舞台に、ふたりの少女の視点から物語は紡がれる。ライアーソフトの人気作・スチームパンクシリーズ第5作目「紫影のソナーニル -What a beautiful memories-」は、現実と幻想が混在する謎めいたおとぎ話。

20世紀初頭、西暦1907年のニューヨークは、灰色雲と雨に覆われた廃墟と化していた。かつては、重機関都市として世界的に名をはせた大都市は、 「大消失」 と呼ばれる原因不明の災害によって街並みがまるごと、広大きわまる地下空間に移され、人々は「アンダーグラウンド・ニューヨーク」と呼ばれる異形に歪んだ地下都市で生活していた。しかも、そこに住んでいるのは、5年前に死んだはずの300万の人間だった。なぜそうなってしまったのか、5年前のあの日に何があったかを覚えている者はいない。記憶を失ったリリィは、アンダーグラウンド・ニューヨークをさまよいながら、合衆国政府によって完全封鎖され、現在では人影のひとつもないマンハッタンの塔を目指す。

■御使いによって身体をメタルへと変えられた者はモールと化す
奇妙なことに、地下の人々は死ぬことは決してない。けれど、7体の「御使い」のいずれかに襲われると、死んだような状態になり、体の一部が鉄(メタル)化して蘇る。しかし、人間のように考えたり歩いたりすることのできないモールと化し、多くの場合、記憶の一時的退行を伴う。消える記憶は数時間から数ヶ月までさまざま。廃墟と化した地上のニューヨークを歩く黄金瞳の娘・エリシアと地下世界をさまようう少女・リリィが、マンハッタンで出会ったとき、世界の歪みが解ける。

2010年11月25日 10時32分