財閥の跡取りになった凡人のお嫁さん探しには愛と涙とHあり

俺のタマノコシに乗ってくれ~従妹とメイドと後輩と先輩と先生と~物語が始まるまでは、主人公は平凡な青年であった。平凡なサラリーマン、平凡な結婚、平凡な家庭に憧れる平凡な青年……ってそんな平凡ずくめでは物語が始まらないので、ある日突然、財閥の跡取りになってしまうのである。「俺のタマノコシに乗ってくれ~従妹とメイドと後輩と先輩と先生と~」は、さほど高くもない給料3カ月分の婚約指輪が、巨万の富付き玉の輿に化けた主人公のお嫁さん探し物語なのだ。

俺のタマノコシに乗ってくれ~従妹とメイドと後輩と先輩と先生と~女の子がある日突然、お姫様になるのはシンデレラストーリー。男の子が急に大金持ちになるのは……日本が舞台なのでアメリカンドリームでもないし、何の努力もしてないからサクセスストーリーでもないし、何なんだろうか? とにかく、黒服の一団に拉致された主人公は、藤倉財閥の総帥の面前に引き据えられ「浩助(主人公)に藤倉財閥を継がせる」と宣言されてしまう。降ってわいたような幸運には違いないが……平凡第一の主人公にとっては幸運ではないのかも。主人公の父からして、藤倉家に婿入りしたものの、その責務に耐えられず母を連れて駆け落ちしてしまったという前科持ち。富も名誉も望まぬ血統なわけだ。

俺のタマノコシに乗ってくれ~従妹とメイドと後輩と先輩と先生と~おまけに日本有数の財閥ともなれば、本家だ分家だといろいろややこしい人間関係がでてくるのであった。主人公の同級生であり口喧嘩でもある藤倉渚は、藤倉財閥本家の長男の長女なので、主人公の従妹にあたることが判明した。人望厚きお嬢様タイプで、ゆくゆくは父が財閥を継ぎ自分はその次の後継者を婿入れさせなくてはならないという、敷かれたレールの上を走るだけの人生にやや落胆しているという贅沢な悩み付き。主人公との関係が急変したことを彼女は喜んでいるのか……それとも?

俺のタマノコシに乗ってくれ~従妹とメイドと後輩と先輩と先生と~西沢亜季は、藤倉家に仕えるメイドで、若いながらも若いながらも家人からの信頼が厚い。家事全般を卒なくこなし、おまけに頭脳明晰で義理人情に厚いというのであるから、非の打ち所がないメイドさんなのである。渚にとっては良き相談相手であり、姉のように慕っている。主人公が後継者指名されたことで、身の回りの世話をするために主人公の家に通うことになった。

俺のタマノコシに乗ってくれ~従妹とメイドと後輩と先輩と先生と~白鳥龍夜は、主人公の先輩で剣の達人。藤倉財閥の分家のひとつである西園寺家の警護を任されており、学生でありながら現在その子息である誠一郎の近辺警護を担当している。本家を従属させようとする西園寺誠一郎と共々、一躍時の人になってしまった浩助に対峙することになる。というのであるから権力闘争にどっぷり巻き込まれていくようだ。

俺のタマノコシに乗ってくれ~従妹とメイドと後輩と先輩と先生と~もう1人、主人公のクラスの担任で、友人の姉でもある柊香耶子もまた、藤倉家の分家である柊家の長女。実家を出て教師になるなど慌ただしい人生を歩んでいるようなので、こちらは権力とか富にはあまり興味がないようである。明るく愛嬌のある女性で、授業の教え方は分かりやすく、また気さくに相談に乗ってくれるために学生の人気が高い。

俺のタマノコシに乗ってくれ~従妹とメイドと後輩と先輩と先生と~主人公の後輩でバイト仲間でもある須々木紅実はなにやら少々ややこしそうである。主人公に憧れるいつも元気な妹系。金銭感覚がしっかりしており、お嫁さんにするなら一番いいかもというキャラなのだが……主人公が後継者レースに巻き込まれた事を知ると、何やら態度に微妙な変化が現れ始める。彼女の生い立ちに何かあるようなのだが……。

俺のタマノコシに乗ってくれ~従妹とメイドと後輩と先輩と先生と~財閥の後継者レースに巻き込まれた主人公の、愛あり、涙あり、ちょっとエッチありなドタバタライフが始まるのであった。タイトル通り、お嫁さん候補は従妹とメイドと後輩と先輩と先生。

2010年07月08日 16時00分