セレブすぎるにもほどがある。セレブ王子の姫選びはクラ☆クラ

想像もつかないセレブな世界。主人公は世界に名だたる本多財閥の一人息子。金持ちってだけでなく、天才科学者の母と有名な国際派俳優の父を持つサラブレットというわけだ。主人公同様、セレブが通う学園で行われる伝統行事、降臨祭。舞踏会なのだが、当然のごとくプリンセスに選ばれた主人公。問題はプリンセスと釣り合うプリンセス選びなのだが……。「クラ☆クラ CLASSY☆CRANBERRY’S」で描かれるのは庶民には全く関係がない…華麗なる萌えとエロの世界なのだ。

プリンセス選びが難航するのはわけがある。降臨祭でプリンスとプリンセスに選ばれた者は、単に名誉なだけではなく、その後結ばれ一生仲睦まじく暮らせるという伝説がある。学園の理事長が下した結論は……、「プリンセス選びは君に任せるよ」。何代か前の総理並みに華麗なる丸投げだった。こうなるとプレッシャー。「一生仲睦まじく暮らせるという伝説」の相手を自分で選ばなくてはならないわけで……プリンセスになりたい女の子たちの秋波をかいくぐって、セレブ王子の選びプリンセスとは……というお話。

セレブがセレブを選ぶというのであれば、どうぞ勝手にやってくれということにもなろうが、学園には少数だが、特待生として庶民の娘が通っている。主人公と同じクラスの楠美雨もその1人。ピンチを救ってくれた零に好意を抱くも、自分では身分違いのような気がして言い出せないでいる奥ゆかしくも健気な娘なわけだ。彼女を応援してあげたくなるのが庶民の男子の心情というものだろうが、彼女以外のプリンセス候補のセレブたちもそれぞれ魅力的。幼馴染にして平安時代の貴族にまで遡れるほど由緒正しい家柄であるお嬢様の花山院紫子。小さい頃身体が弱かった翼を心配した両親が占い師の勧めにより男の格好で育てた男勝りのお嬢様である九条 翼。これになんと、義妹の本多世枝瑠も主人公に密かな行為を抱いている。どういう拍子にか母の研究助手である大学生の尾瀬杏夏まで絡んでくるから実に話はややこしくもあり悩ましくもある。このほかにも主人公のファン、宿敵、メイドロボットまで加わって、セレブの姫選びは実ににぎやかに進んでいく。

2010年05月25日 15時25分