和風少女限定のクイブレ？　撫子に憧れる少女が乱舞する

戦国時代に国を守るため女性が活躍したという逸話（九州に似たような逸話があったと思う）が残る御前市では、武に秀でた女性「撫子乱舞」と芸に秀でた女性「撫子嵐華」を選ぶという風習あった。今年も撫子の称号を目指して少女たちが競い合う「撫子杯」が開催された。主人公は撫子杯の実行委員の1人。撫子に憧れる少女たちに接するうちにさまざまな感情を抱くようになり、少女たちの夢を叶えるために応援することになる。

撫子杯は武道系と芸道系に分かれており、エントリーしているヒロインが異なる。和風少女といえば、剣道少女だとって人にも、和風少女は好きだけどおしとやかな方がいいって人にも対応しているシステムなのだ。武道系にエントリーしているのは、剣道一筋で生真面目にもほどがある武士娘の星上刹那。何事にも受身な性格が幸いして合気道の達人になってしまった最勝寺千紗。人を寄せ付けない孤高の弓道娘の霧島祥子の3人。ルパンIII世に出てくる石川五右衛門みたいなのと、エロゲならではの天然ボケのロリキャラと、バカボンドの宮本武蔵みたいなのが撫子乱舞の座を目指して戦うわけだ。現代の世の中で女の子としては生きにくい性格の娘ばかりである。一方で、彼女たちは純粋で一途なので、親身になって接してくれる人には心を開いてもくれるはず。「ほ、本当に好きだから……こんなことだって……しちゃうんだからっ」という展開が待ってるぞ。

一方の、撫子嵐華の座を目指す芸道系にも3人のヒロインたちがエントリーしている。温和で朗らかでも芯はしっかりという大和撫子らしいキャラなのが森江美鈴。主人公の幼馴染で主人公のことを「たーちゃん」と呼ぶ。茶道部に所属している。シンシア・ノーリッシュは金髪碧眼ではあるが生まれてすぐに日本にやってきた女の子。外国人であるがゆえに日本文化への関心が高い能楽部の女の子。プライドが高く怒ってばかりいるのがお華の家元の娘である菅野宮佐和子。心情的には幼馴染の美鈴を応援したくなるのだが、金髪ゆえに和風少女になろうとする健気な娘も、世間様と強烈にずれている気位の高すぎる少女も捨てがたいから悩むことになる。撫子ゆえに強くにじむ羞恥を散らすのは男子の本懐なのである。ほかにも刹那とは全く似ても似つかない今風の姉（元・3年連続撫子乱舞）や千紗の永遠のライバルらしい元気すぎるくらい元気な睦月唯など個性豊かすぎる女の子に囲まれて撫子杯は開催されるのであった。

2010年04月20日 15時45分