妖艶、欝、ギャグの3種を楽しめる宮崎摩耶のエロマンガ

宮崎摩耶の「背徳の薔薇~ROSE~」は、方向性の異なる3種のエロマンガが楽しめる1冊。娼婦や人妻が妖艶な魅力を振りまくかと思えば、美少年が虐待されながらレイプされる。しかし、最も衝撃的なのはエロくて抜けて、それ以上に笑えるギャグエロマンガだ!


■宮崎摩耶の描く人妻のエロさは筋金入り!
宮崎摩耶が「背徳の薔薇~ROSE~」で描く人妻は、実に妖艶で人妻らしさを匂わせている。
ストーリーは欲求不満の人妻が妄想にふけったり、出会い系にハマって旦那以外の男とセックスしたりといったありきたりのものだが、一つひとつの仕草がなまめかしい。

宮崎摩耶が描く人妻モノは、とにかく欲望に対してストレートだ。
欲求不満を解消するために獣のようにセックスを求める、そんな女の本性が現れているような印象を受ける。
出会い系サイトで男からメッセージが届いただけで妄想してオナニーしてしまうようなエロ女は、単純にエロい。

■娼婦に美少年、玄人向きの欝系ストーリー
巻頭を飾る「背徳の薔薇」は、娼婦の娘が多数の男たちに輪姦されていくストーリー。
娼婦の娘は母親を男たちに殺されており、望まぬ陵辱に耐えることになる。
彼女は男たちへの復讐を心に秘めているのだが、3話に渡って描かれていくのは輪姦に次ぐ輪姦だ。

「背徳の薔薇」よりも欝度が高いのが、少女のような美少年が虐げられる「JIRENMA」。
3話あるうちの2話はストーリーそのものは欝っぽくないのだが、ラストにハッピーエンドになることがない。
また、残りの1話はストーリー全体を通して酷い扱いをされるもので、「やったねたえちゃん!」までは行かないものの、あれに迫るような雰囲気を持った欝作品だ。
こうした欝系の話で抜ける人は抜けるだろうが、ここで萎えてしまう可能性は高い。

■妖艶さも欝も吹き飛ばすギャグ路線が強烈!
前述した妖艶さたっぷりの作品と、欝傾向にある作品、そのどちらをも軽く吹き飛ばしてしまうほどの破壊力を秘めているのが、勢い任せのギャグエロマンガ路線だ。
天然ドジっ娘のOLが社内で転んだだけでスカートとストッキングが破れ、書類をコピーしようとしてマ○コをコピーし、そのマ○ココピーを書類と間違えて持ったまま階段から転落。
マ○コをご開帳しながら縦回転で階段を転がり落ちるシーンは圧巻だ。

ギャグ全開で転落したからといってそこで終わらないのが宮崎摩耶流。
落ちた後はおっぴろげたアナルに傘の柄が刺さり、アナルを責められて気持ちよくなったまま社長室へ直行。
なぜか設置してあったトランポリンでジャンプし、なぜかオナニーしていた社長のチンポにドッキングするところまでが怒涛の勢いで展開する。

あまりにもバカすぎる設定だが、勢い任せで強引に突き進むストーリーは間違いなく面白い。
女だらけの軍隊の特訓は、なぜか公開オナニーだというのも意味不明だが、「オナニィ~見せたいアンアンアーーーーンッ!!!」などと力任せに叫ばれては、どうぞお見せくださいとしか言いようがない。

こうした勢いのあるギャグエロマンガ路線が、「背徳の薔薇~ROSE~」の最大の見所だ。
人妻の妖艶さは抜けるし、欝系の話は抜けるかどうかはさて置いてインパクトは非常に高い。
しかし、勢いのあるギャグエロマンガは、妖艶さも欝も余裕で吹き飛ばしてしまう。
もっと画像をお見せできないのが残念だが、「背徳の薔薇~ROSE~」は1枚絵だけでも十分笑えるはずだ。


ギャグだけでも買う価値あり! 抜ける度数 3 TENGA
人妻はエロいが、欝系のストーリーで萎えてしまうため抜ける度数は低めに設定した。
だが、抜ける度数がいくつであろうと、「背徳の薔薇~ROSE~」がオススメできるエロマンガであることに変わりはない。
抜けるのも大事だが、1枚絵だけでも笑えるほどのギャグエロマンガはもっと評価されてもいい。



背徳の薔薇~ROSE~
著者宮崎摩耶
出版東京三世社
発売日2009年02月26日
価格980円

キーワード: コメディ

2009年03月10日 23時56分