昭和33年の日本を舞台にしたノスタルジックなAVGは涙なしにはプレイできない!

「赤線街路 ~昭和33年の初雪~」はサイドステップ C-sideブランドから発売されるノスタルジックAVGだ。

終戦から13年後の昭和33年を背景に、政府公認で売春が行われていた地域「赤線」の内部が描かれる。

ゲーム内に登場する場所や、話題となっている事件、流行っているもの、乗り物や風俗など、全てが当時のものを忠実に再現している。

当時を知るものであれば懐かしさに感涙するであろうそんな時代を、若い世代でも「そんな時代だったのか」と学びながらプレイできるぞ。



●政府公認の売春宿がある「赤線街」で母を探して…



ゲームの舞台となる「赤線街」は、政府に許可された売春宿がある地区の俗称だ。
主人公の如月 真之(きさらぎ まさゆき)は幼い頃に赤線街に身売りに出された母親を探して、赤線街の一つである玉柳を訪れる。
乗ってきたオート三輪が故障してしまったため、徒歩で母親がいるはずの売春宿を探すが、玉柳中を歩き回っても目的の店は発見できない。

偶然通りかかった「その店の住所なら知っている」という女の子に案内してもらうと、そこには店はなく、ただの空き地となっていた。
しかし、ショックのあまり倒れこむ真之が気を失う間際に目にしたのは、母親にそっくりの女性の姿だった…。


▲オート三輪「バタバタ」の故障により徒歩で探し回る真之。しかし、少女の案内で訪れた場所に建物はなかった…。気を失う瞬間に少女の知り合いと思わしき女性の姿が目に入るが、その姿は母親にそっくりだった

▲半日後に意識を取り戻し、最初に目にしたものは母親そっくりのあの女性。母親ではないと言うが、真之は夢うつつのまま女性と肌を重ねる


●メインヒロインは赤線街で生活する女たち

「赤線街路 ~昭和33年の初雪~」のメインヒロインは、赤線街という特殊な地域で生活している娼婦や、売春宿に拾われて下働きをする少女たちだ。
特殊な時代に、特殊な地域で暮らす彼女たちは、その環境の中でも懸命にその時代を生きようとしている。

※キャラクター画像はクリックで全身像へ


如月 真之(きさらぎ まさゆき) (主人公)

「強く正しい大人」に憧れ、既に大人の”つもり”で居る少年。
自分の気持ちに正直すぎで、清濁あわせ飲むことできないで居るが、その正義感ゆえに赤線街の大人達に反発する。
しかし赤線の大人の生き方に触れて行くうちに、「自」と「他」を認める事の出来る大人へと成長してゆく。

実家が車やバイクの修理工場で、手伝っていたために機械に強い。
操る事の難しいオート三輪「バタバタ」を相棒に、今日も赤線の街を駆け抜ける。






空崎 静枝(からざき しずえ)

真之が憧れる、物静かで器量よしな女性。
不思議な落ち着きをもった女性で、赤線宿「薫屋」のナンバーワン。
既に時代遅れな着物を普段着として着ている。

真之を「薫屋」に迎え入れた張本人。
清楚で落ち着いていて、とても娼婦には見えない女性と、真之には映る。

落ち着いているように見えるが、心底寂しがり屋で恐がり屋。
初め真之は彼女に母・董子の姿を映し恋焦がれるが、それが故ある事とは知らない。

赤線地区から外へ出る事を極端に嫌っている。
それには数年前に起きた事件が関わっているらしいのだが……





小此木 楓香(おこのぎ ふうか)

静枝に拾われた少女。
真之と同年代の少女で、赤線宿「薫屋」で下働きをして生活をしている。
自分が「薫屋」のお荷物になっていると思っており、拾ってくれた静枝に恩返しするためにも自分もいずれは女給として働くつもりでいる。

頑張り屋だが、意外と頑固で負けず嫌い。
静枝に憧れていてその風貌仕草を真似しようとしているが、まだまだ全然届いていない。

「早く大人になりたい」という気持ちを真之と同様に持っており、真之とは反対の「しなやかに耐える大人」を目指してゆく。
それゆえに真之と同じようなところで、大人への道に躓いてゆくのだが……





来生 千尋(きすぎ ちひろ)

薫屋の娼婦。
あけっぴろげで気さく、明るくてよく喋りよく怒る感情豊かなお姉さん。
口こそ悪いが、相手のことを思っての言動なので、周りからは好かれている。
そんな性分ゆえに一人で何でも抱えてしまう事が多い。

真之が「薫屋」に来てからは、真之をからかう事が日課。
真之の直情的な行動に怒ったり呆れたりしているが、内心は新鮮な驚きでもって見守ってくれている。

赤線業を「お上に許されたビジネス」と割り切って居る。
それが真之には理解が出来ずに反発ばかりしているのだが、やがて千尋には千尋の守るべきものがある事に気がついてゆく。


●主人公は売春宿「薫屋」に居候しながら母を探すことに

気絶した後、静枝と楓香に救われて売春宿「薫屋」で意識を取り戻した真之は、そのまま薫屋に留まって母親探しをすることになる。
真之を子供扱いする薫屋店主の卓だけは歓迎してくれないようだが、ヒロイン3人から迎え入れられ、下男として働きながら居候することに。

それぞれ好意的に接してくれるヒロインたちに少なからず心引かれる真之。
しかし、彼女たちが客に買われるという立場に納得が行かない主人公は問題を起こすことも…。


▲薫屋は売春宿。当然、薫屋で娼婦として働いているヒロインたちは、客を相手に女を売って生活している

▲若くて自分の気持ちに真っ直ぐな真之は、好意を持った女性が金で男に抱かれるのが許せず、部屋に乗り込んでしまう。当然、ただでさえ仲の悪い店主の卓ともぶつかり合うことに


●次第に深まっていくヒロインとの仲

生活のために体を売る彼女たちの行為に納得できたわけではないが、薫屋の人々と接するうちに少しずつ大人に成長していく真之。
それぞれ何らかの悩みを抱えていたり、つらい過去を持つヒロインたちとの仲も、いつしか深まっていく。
しかし、昭和33年4月1日に全面的に施行される売春防止法の存在が、薫屋とそこに暮らす人々を大きく揺るがしていく…。

▲出会ったときから優しくしてくれる静枝は、ずっと赤線街の中で暮らしているという。赤線の外に出たがらないことや、真之を薫屋に迎え入れたことにも何か理由があるようだが…

▲何かと真之をからかって楽しんでいる千尋。しかし、結構気にかけてくれているところもあるのか、こんなサービスをしてくれることも

▲静枝に拾われ、薫屋で下働きをしている楓香。その恩を返したいと娼婦になることを望んでおり、真之にその練習台になって欲しいと…


●昭和33年の時代背景が詰まった資料集にも注目!

ゲームを進めていると、時折緑色のテキストが表示されることがある。
これは、タイトル画面のメインメニューから選択できる資料集に項目が追加されたことを表し、そのキーワードについての詳細な情報を確認することができる。
「東京六大学野球で活躍した長島という選手」についてや、主人公の乗る「オート三輪」について、ゲーム本編にも深く関わる「売春防止法」について、ソ連が打ち上げた「スプートニク」についてなど、当時の時代背景、情勢が分かりやすい言葉で解説されているぞ。

▲資料集に追加されるキーワードは緑色のテキストで表示される。資料集でそれぞれの項目を見てからゲームを進めると、より一層昭和33年の時代の中に入り込めること間違いなしだ


●ノスタルジックな世界観で老若を問わずにオススメできる作品

昭和33年という時代背景が最大の特色である「赤線街路 ~昭和33年の初雪~」。

映画「ALWAYS 三丁目の夕日」が大ヒットとなり、続編の「ALWAYS 続・三丁目の夕日」も公開されているが、その映画に描かれていた舞台・時代の裏側を知ることができる作品でもある。

あの時代にはこうした人生を送っていた、こうした事件に巻き込まれていた人もいたのだろうかと考えさせる。

それぞれの人間関係が織り成すストーリーは、ノスタルジックな世界観によりさらに深みを増し、決して涙なしにはプレイできないゲームとなるはずだ。



赤線街路 ~昭和33年の初雪~
ブランドサイドステップ C-side
ジャンルノスタルジックAVG
企画・ディレクションさのば浜 加藤
原画Rけん
シナリオてつじん
収録歌『鳥籠に見た夢』、『ドリームライダー』他1曲
作詞・曲:薬師るり / 編曲:小川敬一 / 唄:薬師るり
初回特典特製小冊子『薫屋瓦版』 サントラCD『赤線街路劇中楽曲集』
発売日2007年11月30日予定
メディアDVD-ROM
価格9,240円
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2007年11月30日 14時46分